第30回 耐震―『あなたの家は耐えられますか?』

飯田下伊那の耐震リフォームは宅建設店にお任せください!

東日本大震災から1年半が過ぎ、被災地はまだまだ多くの課題をかかえています。
一方で、政府が南海トラフ巨大地震の被害想定を発表するなど、全国的に、将来の災害に備えた防災・減災対策が急務となっています。
長野県内では飯田市や阿南町、大鹿村などで震度6強、そのほかの広い範囲で震度6弱から5強の強い揺れに見舞われ、死者は50人、負傷者は2000人に達し、建物の全壊や焼失は最大で約2400棟になると想定されています。
また、今回の想定では、防災対策などによって被害が軽減される効果も示され、建物の耐震化率を引き上げれば、倒壊がおよそ40%減らせると想定されています。
防災対策が改めて問われている今、我が家の耐震性を見直してみませんか。

倒壊させないことが第一
本来、どんな建物でも、基本的な耐震性能は備わっていなくてはなりませんが、古い家の多く(特に昭和56年6月の新耐震基準が施行される前に建てられた家)は、現在の耐震基準からみると不十分な性能のものが多く、強い地震が来れば、大破、倒壊などの大きな被害を受ける恐れがあります。
阪神淡路大震災では、7秒間程度で倒壊した家屋が多く、逃げる時間も無く、家屋の倒壊等による窒息・圧死で、たくさんの尊い生命が奪われてしまいました。
倒壊さえしなければ…、倒壊しても逃げる時間があったなら…、この教訓から昭和56年以前の住宅は、完全に倒壊は防げないが、傾いても逃げる時間を稼げることが大事であると考えられています。
避難所での生活を心配することも大切ですが、まずは、ご自身とご家族の生命、大切な財産を守るために、瞬間的な家屋の倒壊を防ぐことが大切です。各自治体で実施されている無料の耐震診断を受け、我が家の現状を確認してみてはいかがでしょうか。

リフォームするついでに耐震補強も
耐震補強は、古い家などの耐震性能を向上させるために行う工事です。ただ、目に見えない工事ですから、効果を実感できる機会は少なく、どのような工事をするのかよくわからないところもあります。いつか来る地震に備えたい気持ちはあっても、なかなか手を付けにくいリフォームかもしれません。耐震補強のためだけのリフォームは考えにくくても、間取り替えや水廻りの一新といった「夢のある」リフォームと組み合わせると、効率的で、予算削減につながります。

専門家と一般ユーザーとの考え方の相違
建築基準法で定められている耐震性能とは、
・中地震(震度5程度)で損傷しないこと
・大地震(震度6程度)で大破、倒壊しないこと
の2点で、大地震時にとにかく倒壊させないことを目標にしています。倒壊さえしなければ人命を守る可能性をぐんと高められるからです。

☆造る側のイメージは・・・ 倒壊させないこと。
ある程度のひび割れの発生は止むを得ない。
☆居住者側のイメージは・・・ どんな地震でもびくともしないこと。
多少ガラスが割れても骨組み・仕上げともひびや割れは一つも発生しない。

一般の方は、耐震補強したから絶対に壊れないと単純に思い込んでしまうかもしれませんが、建築基準法で定められている耐震性能では、中地震で壁に一部ひびが入ったり(小破~中破)、大地震の揺れで建物が傾き、継続使用できない可能性もあります。
「耐震=壊れない」と間違いの無いように、計画している耐震補強工事が、どの程度の地震にどのように対応する補強内容なのか、専門家の説明を聞くようにしてください。もちろん、建築基準法よりさらに耐震性能を上げることで、大地震でも損傷しないように設計することも可能です。

どうやって強くするの?
【6つの基本】
耐震補強の基本は以下の6点にまとめられます。「強い壁」を「バランスよく増やし」、上部構造体と基礎が一体となって、地盤の揺れに抵抗することが大切です。

その1 強い壁を増やす
(大きな開口を縮小し、壁を追加する。今ある壁を強くするなど)

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その2 壁をバランスよく配置する
(平面では開口の多い側に壁を増やす。立面では上階の壁の直下に柱や壁などを設けるなど)

30-02その3 床や屋根を補強する
(床や屋根面を固める。屋根を軽くするなど)

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その4 柱・はり・筋かいなどをしっかり緊結する
(柱脚金物、筋かいプレート、短ざく金物などを使うなど)

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その5 基礎を丈夫にする
(無筋基礎に鉄筋コンクリート基礎で一体化するなど)

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その6 土台や柱が腐らないようにする
(腐朽材料は取り替える。足元回りの風通しをよくするなど)
宅建設店では、一人でも多くの大切な人々の命や財産を災害から守っていけるよう、瞬間的な家屋の倒壊を防ぎ、被害を最小に抑える住まいの耐震リフォームをおすすめしています。
事前に工事の仕上がり、耐震効果を直接見て確認できない工事ですから、耐震補強工事を検討する場合は、会社選び(実績・有資格者など)が何よりも肝心です。宅建設店では、飯田市の補助金制度を利用した耐震補強工事も手掛けております。安心してご相談ください。