第14回 内装―『憧れは、“癒し”の薪ストーブ』
薪ストーブの魅力
薪ストーブのじんわりとした柔らかい暖かさは快適そのものです。
最近、お客様から「薪ストーブにしたいんだけど・・・」といった声をよくお聞きします。
山に囲まれた飯田下伊那では、里山整備などで出てくる間伐材を手に入れることができるため、他県と比較し薪ストーブの普及率が高いと言われています。
実は宅建設店の事務所でも、薪ストーブを使っています。
薪ストーブは灯油ストーブのような乾燥がありませんし、お部屋の空気も汚れません。お年寄りや小さなお子様、気管支のデリケートな方、お肌の乾燥しやすい方には特に嬉しい優しさです。
そして、炎の揺らめきは、“心地よいリラックス感”と“癒し”を与えてくれます。リビングに薪ストーブがあったら・・・
家族が自然と集まり、温もりを感じる、暖かい場所になるでしょう。
薪ストーブの醍醐味
石油や電気の簡単・便利・合理的な暖房器具に比べて、薪ストーブは薪の準備から火の扱い、灰の処理、煙突掃除など手は掛かります。
しかし、「自分の手で山の木を伐採し、割った薪で、家族の心が温かくなれば・・・」そんな薪ストーブの醍醐味を味わいたいと、憧れを持つ旦那様は大勢いらっしゃいます。
昔の人は、日常の中で暖をとり、風呂を沸かし、炊事をするために日々薪を使うことで、木に親しみ、木のことを知り、それが自然を大切にする気持ちにつながったのだと思います。
現代の暮らしでは、便利さを求めるあまり私たちはいつの間にか、自然と共存していることを忘れかけているのかも知れません。
薪ストーブのやさしい炎の揺らめきは、自然と共存していることを思い出させてくれます。
薪の準備
しっかり乾燥したものを使用してください。
乾燥した薪とは、18ヶ月以上かけて乾燥させた含水量20%以下のものを言います。 焚きつけ用の細かいものから、少し太い薪、本燃焼後の太い薪まで、いくつかの種類と太さの薪を使い分けると便利です。
また薪の保管場所は、日当たりと風通しがよく雨の当たらない所が適しています。
どの様な木が薪に適しているの?
木には2種類の特性があります。
● 火付きがよいもの
一般的にスギやヒノキなどの針葉樹。
油分を多く含んでいるので、乾燥していれば簡単に火がつきます。
しかし、早く燃え尽きるので燃費はよくありません。また、タールやクレオソートという成分を多く含んでいるため、煙突の煤詰まりが非常に早くなり、煙突掃除も頻繁にする必要があるのであまりおすすめできません。
● 火持ちがよいもの
一般的にナラやクヌギ、カシなどの落葉広葉樹。
油分が少ないので火はつきにくいのですが、一度燃焼するとゆっくりと長時間燃えます。火持ちがよく、煙突にも煤が付きにくく、薪ストーブの燃料として最適です。
中でも良質の薪のチャンピオンは”カシ”です。木に堅いと書いて樫(カシ)、その名のとおり堅木で、火持ちにたいへん優れて燃焼も穏やかです。
火付きのよさの特性を活かし、最初の火付けのみ針葉樹を使い、後から広葉樹を投入するのも焚き方の工夫です。
薪として最適な広葉樹ですが、自力で手に入れるのはなかなか困難です。薪としての質は広葉樹より劣りますが、近場の大工さんや製材所、あるいは山の間伐材など、手に入りやすく軽くて扱いやすいのは針葉樹です。針葉樹を使用する場合は、十分に乾燥させて、完全燃焼させるのが、タールの付着を防ぐコツです。
木の性質を理解しながら、薪の種類を選んで一つ一つ薪を足していくのがまた、薪ストーブの楽しみでもあります。
体だけでなく、心も温かくしてくれる薪ストーブ生活を満喫してみたいとお考えの方は、宅建設店までお気軽にご相談ください。